課題の背景

たとえ大学を卒業したとしても、社会の中で孤立し、困難な状況に陥るリスクを抱える現代社会。こうした背景には、大学における就労困難学生の実態把握や、無業のまま卒業する彼らを支える支援体制に課題があります。

※1 文部科学省 令和3年度学校基本調査(2021年)
※2 総務省 労働力調査(2021年) 

※3 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 2020年度 東海3県・大学の就職状況に関する調査 (2021年)

就労困難学生の特徴

就労困難学生の中には、コミュニケーション力を理由に課題に直面する学生が存在しています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社の協力により、2019年度に東海地方の大学に対し実施した未内定者への対応に関するアンケートによると、「相手の目を見て話ができない」「話しかけても反応がなく、表情も乏しい」「質問に対して黙り込んでしまう」等、多くにコミュニケーションスキルの課題が見られました。

また、就労困難学生の一部には、医師による診断書はないものの発達障害があることが推察される学生が存在しています。

近年、大学において障害学生支援の体制は整いつつありますが、支援の必要性があっても障害診断のない学生に関する支援体制は不十分です。

診断書のある発達障害学生と比較して、発達障害があると推察されるが診断書はない学生の方が、卒業後に進路不詳となる割合は約1.3倍 ※4

※4  JASSO 令和2年度障害のある学生の修学支援に関する実態調査(2021年)

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